O型のみなさんのなかには、自分の血液型が珍しいのかどうかについて知りたい人たちもいるはずです。O遺伝子はA遺伝子やB遺伝子に対して「潜性(劣性)」の特質を持っていますから、「希少性が高いのではないか?」と思う人たちもいるかもしれません。
この記事では、「O型のRhプラスは珍しいのか?」という疑問について考察しています。また、「O型Rhマイナスのほうが希少なのか?」という問いにも言及しているので、O型について知りたい人たちは参考にしてみてください。
O型のRhプラスは珍しいのか?
さて、O型のRhプラスは珍しい血液型なのでしょうか?
結論から言えば、O型のRhプラスは珍しいと言うほどではありません。これに関しては、厚生労働省が公開する日本人全体に占める各血液型の割合からも明らかです。
血液型の少ない順位 | 血液型 | 発現率 |
---|---|---|
1位 | AB型(rh-) | 0.05% |
2位 | B型(rh-) | 0.1% |
3位 | O型(rh-) | 0.15% |
4位 | A型(rh-) | 0.2% |
5位 | AB型(rh+) | 9.9% |
6位 | B型(rh+) | 19.9% |
7位 | O型(rh+) | 29.9% |
8位 | A型(rh+) | 39.8% |
上記の表では、O型Rhプラスは日本人の全体約30%であり、A型Rhプラスの次に多い血液型であることがわかります。したがって、珍しいとは真逆のあり触れた血液型であると言ってよいでしょう。
O型Rhプラスが生まれる条件
そもそもO型Rhプラスが生まれる条件は何なのでしょうか?
O型Rhプラスの血液型を持った人が生まれてくるには、O型になる条件とRhプラスになる条件の両方を満たさなければいけません。具体的には以下の要件に合致する必要があります。
- O型になる条件:親の遺伝子型が OO、AO、BO に該当すること
- Rhプラスになる条件:少なくとも一方の親が Rhプラス(Rh+Rh+ または Rh+Rh−) であること。
上記を満たした場合、O型Rhプラスの血液型が誕生します。
O型Rhプラスの性格
日本では、O型の血液型に該当する人は「おおらかな性格である」と言われることがあります。けれども、血液型と性格の関連性を証明する科学的根拠は存在しません。その意味では、O型Rhプラスだったとしても、性格は人それぞれであると言えます。
日本では、1970年以降に血液型と気質を関連づける考え方が世の中に広く普及しました。さらに、占いの分野で活動する人たちが血液型に基づく運勢を発信するようになり、多くの人々が血液型によって人間の内面や運命が左右されると信じている傾向があります。
しかし、血液はあくまでも身体的特徴であり、性格を形成する要因にはなりません。内面は家庭環境や学校環境などの外部要因によって大きく左右されます。したがって、血液型で人柄をステレオタイプ的に判断するのはやめたほうがよいでしょう。
冷静に考えると、「O型だから大雑把な性格」なんて決めつけも甚だしいですよね。なかには、自分の周りにいるO型の人がおおらかな性格だったことから信じている人もいるかもしれませんが、おおらかな人がたまたまO型だっただけなのです。
O型Rhマイナスのほうが珍しい
なお、O型Rhマイナスは全体の0.15%しか存在しませんから比較的に珍しいと言えます。具体的に言うと、ABO型とRh型の組み合わせの中で3番目に少ないのがO型Rhマイナスなのです。前提として、Rhマイナスの血液型はいずれも希有です。その理由について知りたい人たちは以下の記事をご覧ください。
日本人の10人に3人がO型Rhプラスである
残念に思う人もいるかもしれませんが、O型Rhプラスは日本人の約10人に3人もいる珍しくも何ともない血液型です。逆に、Rhマイナスになると珍しくなります。医療的なことを考えると、血液型は多数派に分類されていたほうが輸血が足りなくなるリスクもないですから安心です。
Rhのプラスとマイナスまでを把握している人は少ないので、これを機会に調べてみるのもよいかもしれません。いざという時のために役立つかもしれませんよ。
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