B型が「性格悪い」と誤解される理由|イメージの悪さを払拭するには?

B型が「性格悪い」と誤解される理由|イメージの悪さを払拭するには?

日本では未だに血液型と性格が関係あると思い込んでいる人たちがたくさんいます。悲しいかな、ネットでは人間の気質を血液型の4タイプに分類して科学的根拠が全くない思いつきのような戯言が無尽蔵に発信され続けています。特に、B型に対するネガキャンは激しく、困っている人たちもいるはずです。

この記事では、B型が「性格悪い」と誤解される理由についてまとめています。また、「イメージが悪いのを払拭するにはどうすればよいのか?」という疑問にも言及しているので、血液型で悩んでいる人たちは参考にしてみてください。

目次

B型が「性格悪い」と誤解される理由

さて、B型の人が「性格悪い」と誤解されるのは、どうしてなのでしょうか?

その理由は大きく2つあると考えられます。

理由1 自己中のイメージが広がっている

第1に、「B型は自己中心ある」というイメージが広がっていることから「性格が悪い」と評価されていると考えられます

1970年以降、日本では血液型ごとに性格が論じられるようになりました。

最終的に、A型であれば「几帳面」、O型であれば「おおらか」、AB型は「天才肌」、そしてB型だけが「自己中」というネガティブな気質を定着しています。「マイペース」という柔らかい表現が使われることもありますが、ほとんど同じ意味であると言ってよいでしょう。

けれども、エゴイスティックな性格が血液型に由来することを示す科学的根拠は存在しません。その意味では、全くの誤解なのです。それにもかかわらず、「B型の性格が悪い」という血液型診断が流行ってしまったのは、マスメディアがネタとして発信し続けた結果であると推察されます。

ここ数年では、放送倫理・番組向上機構などの取り組みによって、血液型診断的なコンテンツが減ってきてはいるものの、ネットではB型に対する社会的差別と言えるような見解が蔓延しています。

理由2 性格が悪い人がB型だった

第2に、自分が関わる内面が汚い人がたまたまB型だったため、「やっぱりB型は性格悪いのは本当なんだ」という経験的に納得してしまうことが要因であると考えられます

経験は実感を伴っているがゆえに説得力があります。そのため、間違ったことでも信じてしまいがちなのです。それまでは「血液型と性格なんて関係ない」と考えていたとしても、自分の周囲にいる性格が悪い人の血液型がB型ばかりだったら、「関係あるのかもしれない」と思ってしまうわけです。

けれども、血液型と性格の関係性を示す科学的根拠が存在しない以上、B型の人が性格が悪いのではなく、性格が悪い人がたままたB型だったにすぎません。この勘違いを正さなければ、B型の人たちに対する偏見を持ち続けることになるでしょう。

なお、人間の思い込みに関しては、以下の書籍が非常に面白いので興味のある人たちは読んでみてください。

イメージの悪さを払拭するにはどうすればいい?

それでは、イメージの悪さを払拭するには、どうすればいいのでしょうか?

結論から言えば、B型であるからと言って特別なことをしようと思う必要はありません。いつも通り自分らしく生活すればよいんです。自己中でないことを証明することは考えなくてよいんです。

むしろ、自己中と思われたくないから利他的な行動を取ろうとするのは不自然です。「あの人、他人に気に入られようとしている」と変な風に思われてしまうおそれがあります。だからこそ、自分の真心を発揮できる範囲内で誠実に振る舞えばよいのです。

偏見を抱いている相手の認識は、その中で変わっていくはずです。もし、自分の周りにいる人がB型に嫌悪感を抱いたままならば、そのコミュニティから離れることも検討しましょう。血液型と性格は無関係なのにもかかわらず、相手と話す前から人間をタイプ別に決めつけている人は別なトピックにも曲解を抱きがちです。そのため、付き合っていると嫌な思いをするおそれがあるかもしれません。

近年では、ブラッドタイプハラスメントとして血液型によるネガティブイメージを押し付けることは差別の一種として否定的に捉えられ始めています。この気運が高まっていけば、近い将来のうち、「B型は性格が悪い」という愚かな言動は消えていくはずです。

日本人は自分を占うのが好き

個々人によって違うものの、日本人は自分を占うのが好きなのかもしれません。というのも、血液型の次は「16personalities」という性格診断が爆発的に流行っています。これもまた根拠のないタイプ論なのですが、Z世代を中心に「MBTI何?」と尋ねる場面が頻繁にあります。

人間の性格は非常に複雑なものであり、時間の経過やライフイベントに応じて変化していくのが当たり前です。「人間の本質は変わらない」という考えもありますが、一人ひとりによって状況が違うのは当たり前なので、絶対的なものとは言えません。

それでも自分や他者を枠組みの中に入れて把握しようとするのは、それだけコミュニケーションをはじめとする人間関係を大事にしようと努力する姿なのかもしれません。しかし、目の前にいる人を無視して、概念と向き合っても本人を理解するのは難しいでしょう。

もちろん、気質に対して信頼性の高い研究は存在します。それらを活用して人間に対する理解を深めることは有用であることは疑いありません。けれども、それが偏見となってしまえば、本末転倒なのです。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

DEEP JAPAN QUEST編集部は日本文化に関する総合情報メディアを運営するスペシャリスト集団です。DEEP JAPAN QUEST編集部は、リサーチャー・ライター・構成担当・編集担当・グロースハッカーから成り立っています。当サイトでは、日本文化全般に関わる記事を担当しています。

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次